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 この町に川は溢れて藍深くかちりと嵌る記憶のピース
                     (題詠2014:53 藍)

            IMG_3938.jpg

上の写真が江津湖。このあたりの古い町の名「健軍」は微かに聞き覚えがあるのだ。

熊本市の水道水は100%が地下水である。あたしの住む場所も利根川の支流の支流、上流に人家が少ないので水は美味しいと思っているが、やはり流れる水を浄水したものと地下水とは全く違う。ホテルの、(多分)貯水槽に一度溜っただろう水も柔らかで美味しかった。
阿蘇山に降った雨が六十年ほどかけて市内に涌き出すと聞いて、おお、では街のあちこちにある湧水はあたしが生まれた頃に降ったものではないか、そんな時期にここに来ることになったのも何か特別の縁を感じて(これも年とった証拠 ;_;)水前寺公園にある出水神社を我が産土と決めてお守りの勾玉を買った。
まあ今さらお守りが必要かどうかは少し疑問ではあるけれど。

 IMG_3886.jpg IMG_3923.jpg

左が整えられた山水の水前寺公園、右が江津湖まで続く川辺。どれも政令都市の住宅街の真中にある。

水前寺公園は昔ほどひとが来なくなって寂れたと地元の方は仰るが、ここから川沿いに江津湖まで歩く道はとてもいい。遊歩道として整備されている舗装道の少し外側の土の道は足裏に快く、緑濃い茂みのあちこちから水が涌き出し、芭蕉の原生林を抜け、護岸の内側の本来の水辺で寝転んで鴨の夫婦や真っ白な鷺の姿を愛で、ひとを少しも厭わない蝶が花蜜を吸うのを眺めて時間を忘れる。
水は透き通って光を跳ね返し、緩やかに川藻がそよぐ。風は微風、とても静かだ。

最近衝撃を受けた佐々木六戈という方の歌・句集の末尾に、ここを歩いたことが書かれていたのを読んだばかりなのも自分の中では因縁めいて、細い糸が張り巡らされた大きな綾の中にいるような気になるのが可笑しい。あたし別に運命論者じゃないはずなのに。
けれども、その糸が風に触れて微かに鳴るようなそんな言葉を紡いでみたいと切に。

 IMG_3837.jpg IMG_3857.jpg

この日の午前中は熊本城を歩いていた。
驚くことにこのお城現在も築城の真最中。昔のままの姿目指して100年計画だかの未だ半分で、出来上がったら独立戦争ですね、なんて物騒な冗談を言ってみたくなる。じっくり歩くと半日なんかじゃとても済まない広さで敷地の入口から天守閣のそばまで無料シャトルバスが走る(あたしは使わなかった、えへん)。

右の写真は天守閣への地下道を歩いてた戦国武将らしき若きおふたりで(片っぽは加藤清正、もう片っぽは細川幽斎の子孫あたりか)、ほかにも忍者の方やら武蔵っぽい方なども歩き回り、修学旅行か遠足かの女子高校生なんかと気軽にポーズを取って写真に収まってくれる。アルバイトじゃなく、市の公務員として待遇されているなら面白いのに。地方都市はどこもかしこも若いひとに仕事がなくて嘆いているのだから。
 
熊本は昭和の初めころまでは九州の最大の都市だったと聞く。熊本鎮台があった関係でそのまま熊本連隊があり、国の出先機関や学校も集まっていたそうな。そのうち交易港だった博多に抜かれてしまったとベンチで隣り合ったお年寄りはちょっと口惜しそうだった。

代継橋から見る白川。奥が海。左岸が生まれた町だ。
いまは静かに流れて、ほんとに熊本市は水の都市だとしみじみ思う。
いい街だった。

            IMG_3955.jpg
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砂女

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